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2006年釣行レポート一覧  注)以下は併設するブログ「毛鉤を巻いて川に行く(釣行編」に掲載していた記事です。 釣行レポート(4月22日)

2006年04月22日
残雪ちらほら・・ドライフライで大空振り!!

■長い禁漁期間明け・・芦生特別区(櫃倉谷)
■2006-4-22(金)
■あまご2匹(作戦ミス)
■同行者なし
密かにヤマメ・・と一昨年の河内谷をイメージして出かけたが、4月下旬であることを忘れ、6月初旬の様な釣りをイメージしてしまった。大失敗・・・

前回のライズ捕りの後、「連休前にもう一度行きたい」と言う想いで目覚ましを6時にセット・・・「安曇川」・・・とも考えたが、解禁一週間目の芦生が気になる。昨年禁漁の櫃倉谷に思いを馳せて神楽坂TNを抜けた。道路脇に見える流れは太く澄み切ってゆったりと流れる。雨後の濁りが多い細く荒い増水ではなく、伏流が川底からあふれ出た幅があり満々とした増水で期待に胸が膨らむ・・・本当に久しぶりに出会橋を直進、記憶も薄らぐ芦生須後の集落に到着した。
ここから京大演習林の入り口で左折の林道が今回の釣り場、まあまあの水量を確認し、芦生なめこ組合で魚券を購入・・「今年は成魚は放流なしで昨年の稚魚だけで2,000-均一です。」との説明があり、例年は渓に入ってすぐの堰堤から上流の橋を渡った後の堰堤までが成魚放流区で3,400-でそれ以外は自然区として1,700-何だが・・・
「先週から始めたんですが、放流区は今年は良くない様なんですよ!・・・稚魚は放流したんですよ。・・・先週は内杉谷ですね・・・ちょっと細いですが、今日は櫃倉の1号橋から上あたりが良いと思います。何人か入ってはりますけど・・・」とのこと、内杉谷と櫃倉谷の出会合流まで約1.8Kmとなっている。「まだその上やんけ?・・今日は歩きの釣りやな・・」と、八部咲きの桜がある駐車場に車を止めて仕度を始めた。
「今日はスタンダードのドライや!」と4月を忘れ、叩き上がりをイメージしてCDCも車に置いたままいざ出陣!このCDCダンを持たなかったことが、後悔することになる。
先行者に必死で近づく様に、とても合流点の落合橋まで林道を歩く気にもなれず、さっさと適当なところから入渓、久しぶりに春一番のドライフライ#16グリズリーパラシュートを結んだ。水温は8℃で非常に難しいコンディション・・・・「やっぱり、ちょっと早かったかぁ?」久しぶりのドライフライフィッシング・・・ところが上流を見れば、なんとも単調な流れで味気ない。おそらく昨年大水が出て川を埋めたと一目でわかる渓相に少し不安がよぎる。「今年成魚をあきらめたんはこれが原因か?」と小石のチャラ瀬をジャバジャバ歩きカーブの深みにキャスト・・・何の反応もなく開きを通過し浅瀬にフライが払い出された。
こうなると何処まで行っても底石を抱いた深瀬や絶好の落ち込み等は皆無で直線は小石のチャラ瀬でカーブに深みと言うお決まりパターンの連続、エサ釣りはカーブの深みのみを狙うが、フライは浅瀬をロングキャスト・・・しかし、水温8℃ではいくら日当たりが良くても瀬に出るには早すぎる。
だけど微かな可能性を信じて、セオリー通りに釣り上がった。
結果は当然といえば当然、更に魚影が薄い場合の象徴的なパターンで開きには全く雑魚の魚影も確認できない。「こりゃ、ぶっつけの反転流しか望めないなぁ?」と勇んで自分本位でドライと決めた傲慢さに少し反省の念が湧いた。タックルもおそらく8フィート半がベストマッチで悪くとも8フィートだろうに、小渓流をイメージしてこの時期に似つかわしくないシュートロッド・・・これも苦戦する要因に違いない。やがて絞り込んだポイントのぶっつけ反転流で小さなライズを発見した。
「やっぱりこのパターンか・・上手からダウンで流して捕るか・・?」とスタンスを整え、#14ライトケイヒルをプレゼン・・・すかさず出たが、やったとばかりにアワセ切れを喰らってしまった。落胆で溜息が出てメガネが曇る。あたりは日当たりもよく、カゲロウやカワゲラのハッチがピークを迎える状況になっていた。気を取り直して先を急ぐ、同じ様にライズを発見、しかし#14ライトケイヒルは全く無視・・・「畜生・・CDCを持って来るべきだった。」と車に残したC&Fのフライボックスを後悔してもどうすることも出来ず、パスして上流に向かった。正直、この時点で8フィート半のロングリーダーでソラックスで叩き、CDCダンでライズを捕るというパターンが最適であることは疑う余地もなかった。橋をくぐりその先にフリーストーンが現れたが、水量多く白泡だらけ、脇で何度かアタックが合ったが乗らない。やがて二つ目の堰堤がある所が近いと考え、陽だまりの中洲で昼食を取り、一度林道に上がった。林道は渓から離れて少し高巻き、そのせいか渓相がよくなって見える。「なんや畜生!」と思って歩くとやがて堰堤が見えた。そこを超えて暫く歩き、杉木立を抜けて入渓すると、またまたチャラ瀬とカーブの深みの連続・・・「あ~ぁ、勇み足の作戦ミス・・・一昨年の河内谷のイメージ先行が祟った!」と反省し、今日は久しぶりのボーズかなぁ?と不安がよぎる。またまた、大きなぶっつけの反転流のよどみに雑魚とは思えない魚を発見した時にはバックキャストからプレゼンテーションに移行した後だった。「よっしゃ!」とその魚が捕らえたはずの#14ライトケイヒルは空を切って戻ってきた。「ダメだ!少ないチャンスをものにしないと・・」と上手に回り暫し休憩して観察する事にした。やはり大きなぶっつけらしく、雑魚も多くライズもところどころで起こる。しかし本命か否かが怪しい・・・と見るとさっきの魚がテイキングポジションに定位した。「ライズするか?」と思うや否や、反転流に乗って回り込んだ何かにライズ・・・また、定位し数回繰り返している。「今日はこれを捕らないとボーズ確定や!」と作戦を考える。「Wetで捕るか?いや、ドライを試しても遅くない。あ~ぁ何でCDC持ってけ~へんかってん!」なんて思ったところで後の祭り、#18マイクロスのボックスを取り出し、プレゼンするが全く魚が見ていない。おそらくCDCダン#16あたりでバシッと釣れたに違いない。仕方なくWetを流すが寸前で横を向いた。「糞ったれが!」と躍起になるが早いか否か、Wetに変えた途端に泥バエが俄然奮起してアタックしまくる。リードの#14コックロビン、ドロッパー#12ブループロフェッサーにそれこそ入れ食い状態でキャストして引っ張ると追っかけて食ってしまう。こうなると始末に終えない。当然、本命らしきライズの主は何時しかテイキングポジションから姿を消した。「今日は作戦大失敗・・久しぶりのボーズや・・ドライフライは止めてWetにするか?」と気落ちしながらも先に向かうと、櫃倉谷と内杉谷の合流点があり、その向こうに落合橋が見えた。



相変わらず泥バエのアタックは続く、内杉谷は細い流れで春の渓とは言えない、かといって残雪が見える櫃倉谷も今ひとつだが、今回はなめこ組合さんを信じて、櫃倉谷にコースを取った。
やがて日陰のぶっつけ反転流にまたまた定位する魚を発見した。今後はWetで勝負と考えキャストしたが、水流を読み間違え上手くフライが流れず、魚が追いかける形になってしまった。
慌ててあわせたがすっぽ抜け・・・このあたりがまだまだ修行が足りない。見ると上手にフリーストーンが見えた。そのままWetと思うまもなく「ここまで来たらドライでいかんかぃ!」と、何かに突き動かされる様に想いが高まり、リーダーをカットしている自分に笑いが出てくる。#16ライトケイヒルを結び叩いて回ると、小岩のぶっつけでライズ発見!すかさずキャストするが今一歩で食わない。「こりゃフライが合ってない・・こりゃ釣れるわけないな?」と確信した。
ここまでさんざんカゲロウのハッチを見たが、それよりも黒いカワゲラのハッチも多い、しかし、トビケラは皆無・・・入渓してから「美山はエルクヘアカディス」と言う言葉が過ぎったが、ここまでカゲロウが飛んでいるとなかなかカディスと言う気になれない。半信半疑で#18エルクヘアカディスを結び、#16ライトケイヒルを嫌った魚にプレゼン、すると狂った様に飛んで出てドラッグが掛かってはじかれた。この時点でこれまでの全てをキャンセルし、初心に帰りこの日初めて小渓流のドライフライフィッシングをイメージした。「そう言えば河内谷の時もこのパターンやった!」と反省、迷わず#16エルクヘアカディスを結ぶ、それからはフリーストーンが続き、叩いて釣り上がった。やがてタライ桶の様な小さな浅い落ち込みの払出にキャストし、一息置いて泡の下から食い下がって戻る盛期のパターンでフライが消え、ロッドを立てると白い腹をくねらせて本日一匹目が上がって来た。



入渓5時間目・・・午後2時にして、漸く魚の顔を見れた。

悶々とした思いと落胆が一気に吹っ飛び、ネットの中で暴れる魚に開放感で解き放たれ、更新された想いがこみ上げてきた。
「はぁ~あ~ぁ・・・やぁっ~と捕っ~たぁ・・・長かっ~たぁ~」と思わず声になり口から突いて出た。
やはり、稚魚放流は少しは美形、京あまごと言う感じで写真に納まった。
さて、こうなると魚影がそこそこであればリズムを掴み後が続く、そうでなければ神の恵みの一匹で終わる。
「車まで2kmはゆうにある・・リズムが掴めなければ戻るか?」と考え、気を良くして釣り上がったが、やはり残雪が多い春まだ浅い小渓流は沈黙を続け、2時50分に櫃倉谷の最初の橋を見る前に林道に上がり、渓沿いを下る。途中パスした二つ目の堰堤までを再度入渓して詰め、1匹追加して午後4時に納竿・・・4時30分に車に戻り、午後5時に帰路に向かうべくイグニッションを回した。
残雪の小渓流・・京あまごのドライフライフィッシング・・・・・・ちょっと早かったね・・・
というか・・・本当は昨年通年禁漁明けでヤマメのビッグを狙っていたはずなのに・・・まあエエか?

posted by bacoon at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 京北に行く |

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