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2006年釣行レポート一覧  注)以下は併設するブログ「毛鉤を巻いて川に行く(釣行編」に掲載していた記事です。 釣行レポート(9月23日)

2006年09月23日
2006年渓流閉幕・秋立つ渓に弔釣り・・

■岸田川・霧ヶ滝養魚場上流
■2006-9-23(土)
■イワナ13匹 あまご2匹
■同行者1名
今シーズンはイワナが殆ど釣れてないこともあり、最終はやはり手堅く岸田川、放流域は夏の渇水もあってか今ひとつで、天然域は結構良方も混じってベストコンディション、すべてドライフライでテレストリアルタイプ、メインは#12~#10

夏から秋へと今シーズンの締めくくりを迎え、9/16はT川、9/30に佐々里・・・と密かに決めていたものの、9/16、9/30と予定が入り、渓流閉幕は、彼岸ながら9/23を狙うしかない状況となり、止む無くベストをオービスメッシュからヘンリーズフォークに衣替した。
9/17はKさんが夜駆けで佐々里に行き、夜明け~昼過ぎまでやってカワムツの猛攻で玉砕した話を聞いて佐々里は外し、私としてはT川に行きたいが、YちゃんはT川なら天増・・・と言って来た。しかし、天増はパッとしない。
そこで一応、エリアさえ天然域を除けば10月にもチャンスはあるが、「これも何かの因果かな?」と、ロッキーのテーマをレクエイムに中国自動車道を西へと下った。

レクエイム・・・今月の2日、Gさんが亡くなった。・・・本当にあっけなく去って行った。今シーズンの開幕前日はGさんのご尊父の告別式で、そのシーズンの閉幕がGさんの弔い釣りになろうとは・・・・

記憶も薄らぐ昔、この釣りを始めたころ、私のジムニー550とGさんのキャンピングガス、そしてお互いの釣具を三種の神器に美山や仏主、そしてこの岸田によく通ってロッドを振った。フライを始めた頃の最初のパートナーだった。



今から20年前、この岸田に泊まりで来た・・・そう・・あれも9月だった。
あの時と同じような快晴の秋立つ渓・・・弔い釣りには最高の天気だ。
おじさんとおばさんに挨拶に行き、「そうや・・・あの時、ここに泊まったな・・」と養魚池と反対側の山家に目をやる。
Gさんがお気に入りだったホワイトミラーやアダムスインレジスブルを巻いてくればよかったが、まあ、ドライでやれば弔い釣りになるだろうとドライメインで釣ることにした。

今日は楽チンに放流区を釣るつもりだったが、Yちゃんが「堰堤はどうぞ・・」というので必然的に天然区堰堤先行となった。昨年、埋まった堰堤はサッパリでそこに行き着くまでのポイントもパッとせず、以前の様な「イワナ溜り」と言えるポイントではなくなってしまった為、大した期待はしていなかったが、今回はイワナが8匹、その内Gさんの思し召しか、もう少しで尺に届くサイズが3匹と久しぶりの大当たりを堪能した。



特に#10のシェルバックビートルに出たお化けイワナ・・ネットを忘れて簡単に取り込めず、堰堤を走り回られた挙句に岩の下に潜られ、その後の頭一振りでラインブレイク・・・・久しぶりに尺を遥かに上回るサイズが明らかに見て取れたが、いつもの様な悔いはなかった。これも弔い釣りだからかもしれない。まあ・・来年に期待しよう。

午後からは、ゆっくり休んで時間差をあけてYちゃんを下から追い上げることにした。
入渓直後にあまごが釣れた。



イワナがメインで釣れてもヤマメと思っていたので、今回あまごはちょっと嬉しい。
1986年9月13~14日、20年前のあの日、メインは小椋タマエさんが撒いたあまごで、まれに天然のイワナが混じる程度だった。朝一番ヘッド&テールででたあまご、そしてブラックナットパラシュートにゆらゆらとイワナが近づき、バッサリ食ったことは今も鮮明に覚えている。Gさんは大物を釣ると頑張っていたが、まったく釣れなかった。
やはり「釣り」の究極として行き着いた私のフライフィッシングと、「アウトドア」の一環として行き着いた彼のフライフィッシングは、釣行を重ねる度に僅かに差が出始めていた。
その年の7月に行った仏主で私が3匹ドライで、Gさんが1匹ニンフであまごを釣った。
はじめたばかりのGさんがとても嬉しそうにネットを覗いていた事を思い出す。
そしてそれが彼の人生最初で最後の一匹になった。
直後Gさんは結婚と同時に釣りを止め、その後は歴然と差が出た私との釣課に熱が冷めたのか、誘うも曖昧な返事で十数年を過ごした。
またいつか一緒に行けるだろうと思っていたが、20年ぶりの2匹目を釣らせてあげたかったな~・・・・
今回、予期せぬあまごに天を見上げ、「Gさん釣れたでぇ~」と思わず口からついて出た。
[ 魂よ叫べ! そして、安らかに眠れ・・鎮魂! ] 
2006年9月2日 
釣りの最初のパートナー 
G T 氏 永眠 享年53



色々な意味で節目のシーズンもおだやかに秋色に染まって行く・・・
この釣りをやってて良かった・・・
天高く空を見上げ、秋立つ渓に深呼吸・・・
2006年 渓流閉幕!

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