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 立てば川岸、座れば毛毟り、歩く姿はストーキング 
趣味に没頭できるのも、家族の理解があってこそ・・
・・・とは言え、暇があればこの釣りのことで頭が一杯・・・

釣りバカおやじを持つ家族
 先日、長女が成人式を迎えた。なにはともあれと安心したが、前日に娘が屋根裏から引っ張り出して羽織った肩掛けに仰天して言葉を失ってしまった。・・・・・なんと、母親(私の家内)のお古を羽織っている。
 新婚当初、押入れの隅に家内が自分の成人式で着用したオーストリッチの肩掛けを持って来て仕舞い込んでいた。
 「娘ができたら・・」と考えていたらしいが、気が遠くなる様なアホらしい話にしか思えなかった。
 やがて娘が出来たが、とても成人式にこの肩掛けをするなど想像すらできず、白のオーストリッチがほしい時は、『件の肩掛け』からプツリ・プツリと切り取ってはせっせと毛鉤を巻いていた。
  吾輩「(まさか?・・ホンマにするんか?・・明日までに買うなんて間に合わへんし!)」・・・と仰天する私を余所眼に・・
  家内「おとんが、毛鉤巻くのに切り取ってると思うけど行けるやろ?」
  吾輩「・・(ひぃ~ェ~・・・完全にバレてるし!・・・何でや?)・・」
  長女「ウチも毟っておとんに持って行ったことあるし!」
  吾輩「・・(??そんなことあったっけ?)・・・」
  家内「アンタどのぐらい使こたん?」
  吾輩「2~3本ちゃうか?」
  
「ウソぉ~をつけェ!」・・・とユニゾンでハモって怒鳴られてしまった。
 確かに100本は使用している。
 そして翌日、娘は『件の肩掛け』を羽織って式場に出向いて行った。

『川』と『毛』を見ると虫唾が騒ぐ
 娘の成人式も一例であるが、笑っておられる皆様方にも似た様なご経験がお有りのことと察する(・・と言うか私だけでないことを祈りたい)。
 とにかく、この釣りに夢中になると『川・・というか水場』と『毛・・・と言うかマテリアルになり得るもの』が目前に現れるとロクでもない事を考えてしまう。
 他にも・・
・真冬の出張先で昼食時に川を見つけると、弁当を買ってきて川岸のベンチで川を見ながら昼食をとり、冷えて風邪をひいてしまう。
・ゴルフに行って池越えのショートホールに出くわすと、ピンの位置を確かめる前に目前の池である訳のないライズを探している。
・スキーに行って湧水の沢でミッジのハッチを見かけると、ライズがないか(ある訳ない!)わざわざ確かめに入り子供に呆れられている。
・動物園に行くと鳥コーナーから離れられない(羽根を拾うと有頂天!)と言う状況を家族全員がわかっている。
・家族サービスを装って、野鳥が飛来する冬の公園に出向くと、目クジラ立てて羽根を拾いまくる。
・料亭に行って雉の剥製があると、尾ッポのセンターテールが気になって仕方がない(拝借したことはありません)。
・毛皮売り場の前を通ると、無意識のうちにミンクの毛並みを確かめている(決して毟ったりは致しません)。
・買い物に行って「ちょっと」と家内に言うだけで、家内は私が「手芸品売り場で時間待ちする」の合図であると理解する。
・同僚のオヤジさんがハンターで、野兎の皮を貰い受けて裏の軒先に吊るし、ピーターラビットを殺したと子供達が大騒動になる。
・子供が夜店で仕入れたピンクのマラブーが貼り付けられた飾り扇子は今も大切にマテリアルとして仕舞い込まれている。
・郊外の「道の駅」等に行くと、自動販売機に集る羽虫に夢中になり、家族全員から呆れた視線を浴びることになる。
 ・・・・と、書き出せばキリがない。

趣味のつもりが道楽?
 そして、極め付けは『件の肩掛け』をして成人式に出向いた娘が小学校3年の時の父兄参観日・・・・
 教室の後ろに掲示されている我が娘の作文を見た時はさすがに驚いて生唾を「ゴクン!」と飲み込んでしまった。
 国語か何かの課題で「(羽)と言う字を使って文章をかきなさい。」・・・と題されている。
 殆どの子供達が「募金の羽根」や「鳥の翼」をテーマとした美しい話を書き記す中・・・
            『おとうさんは羽根を集めてつりに行きます。だけどゼンゼンつれてません。』
 まさか(羽)と言う字で私の釣りが連想されるとは・・・・
 (こりゃ・・相当ヤバイし!)・・・と我が釣りバカ状態を娘から思いしいらされることとなった。
 確かに家族から、「義務を果たす以外は釣りのことしか頭にない!」と問われても、全く反論できないのも事実であるが故、致し方ない。
 とにかく、暇さえあればこの釣りの事を考えてきた。
 しかし、逆に言えばこの釣りがあったからこそ、趣味として熱中してきたからこそ、どんな状況に陥っても何とか乗り切ってこられたのも事実である。
 これからもきっと大きくは変わらない・・・これも家族の理解あればこそで、非常に感謝している。
 従って家族の目が物語る様に、他人から見れば・・・
  『立てば川岸、座れば毛毟り、歩く姿はストーキング』
 この様に言われても仕方がない状況であるが、この様に言われても決して自粛出来ないのがフライフィッシングである。
 ・・・こんな事を考えていると、もはや「趣味」を通り越して「道楽」に近くなりつつあるが、辛うじて家族や本業を優先している現状では、唯一無二の「趣味」であると思っている。

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