夏が近づくとこの釣りでは決ってテレストリアルと言う言葉が頻繁に出てくる。またテレストリアルが語られる場で取り沙汰されるマテリアルがピーコックであることもお決まりになっている。
漸く魚が掛けられる様になった頃、あらためて自分のライブラリでテレストリアルを意識すると、困った事にロイヤルコーチマンが辛うじて引っかかる程度であった。
しかし、こいつはそう易々と巻ける代物ではない・・已む無くコーチマンを大きく割愛してピーコックだけに拘ったブラウンハックルピーコックを巻いて渓に持ち込むものの、この上無く味気ない毛鉤で、釣れても思い入れが涌かなかった。
そこでカラフルにすることを考えパラシュートタイプにして使用する様になったのがこのピーコックパラシュートである。
ハックルは私の好みでパラシュートで一番しっくり行くグリズリーにして、テールもカラフルにすることが加熱してイエローやレッドにしてイチビッていた。
暫くはテレストリアルのパイロットフライとして活躍したが、本格的に陸生を意識すると増水ではビートル、渇水ではアントに手が伸び、何時しか出番が少ない毛鉤となった。
結局、本格的なテレストリアルシーズンで起用されることは極稀になり、入梅までのシーズンでメイフライやカディスパターンがことごとく外れたときに陸生?と半信半疑で使用する程度となったが為に思い切って廃盤にした。
この先、テレストリアルが特定の虫を意識せず集約させる方向に変化すれば、真っ先に復刻させる毛鉤と言える。 |