ここでこの毛鉤についてあれこれ書くまでもなく、どなたでもご存じのフライであろう。
私にとっては渓流で使用するニンフとして初めて確信を持てた毛鉤である。この釣りを始めた頃は管釣の浮釣り(ルースニング)と渓流のドライの二本立てで、極稀に管釣りにドライを持ち込む事は出来ても、両者に接点は殆どなかった。
しかし、渓流でドライではどうにもならない状況がわかり始めると致し方なくニンフ類を試す事になる。
とっかかりで用いた管釣り好成績のアトラクターはサッパリだったが、その後の試行錯誤で「この毛鉤を使用すると何とかなる!」と確信を得出した頃、巷でルースニングと言う言葉を耳にする様になった。
その後、万能と評価されるMSCを知っても、私にとっては渓流ニンフの原点であり、何をやっても絶望的な日の最後の切り札としてその日の一匹を掛けてくれる神頼みの毛鉤となっている。
実際、こんな状況でしか起用されない為、コイツ自身からすれば甚だ不本意であろうが、私の好みで我慢させているのが正直なところ・・・当然、ルースニングだけでなく、アウトリガーで沈めて転がしても引っ張っても良く釣れる事は間違いない。
サイズは#12~#16で以前は目一杯シンカーを巻き込んだダークカラーと軽めのライトカラーを用いていたが、ウェットフライを始めて何時しかライトカラーは廃盤となった。 |