この辺りは渓流の雰囲気もあってカワムツとわかって居ながらフライの練習をする場所だった。
5月以降になると目前を大きなオイカワが泳ぎ去っていく所を何度も見かけていて、「ありゃケタバスやなぁ~・・」と密かに何とかしたいと考えていた。
ルアーではダムでスプーンやハスルアーを引くと簡単にヒットすることは判っていたが、河川に入り込んだケタバスをどの様にして釣るかは、スピナーを引く以外に全く情報が無く、ましてやフライでは如何すれば良いかなどサッパリの状況だった。
数年間試行錯誤の挙句にこの一庫では7月~8月頭に産卵遡上がありインレットに沸く様に集まることが判った。
こうなるとストリーマーを用いなくともドライフライで釣れることが判り始めた。
ところがもう少し明確にと鱒類と同じ様なアプローチをすると益々難解を極め、サイズや毛鉤の種類がどんどん判らなくなって来た。
ある時本物のオイカワを釣ってからヒントを得て、ソフトハックルで水面近傍で誘う釣りが最も効果が出ると思っている。
誘うと言ってもそれ以前に毛鉤を流すことは全く意味を成さず、頻繁に打ち付けて逆引きするのがよい。
結局オイカワと同じく毛鉤への反応は著しく早い魚でフワリと落とすと空中でヒットすることもある。
とにかく、産卵遡上で魚影が増えない限り散った状態ではフライで釣りにくく、まずは時期が大切、そしてドライで釣れないことは無いが着水後一呼吸が勝負・・その後はどれだけ距離を流しても全く意味が無い。
パートリッジ・オレンジやグラウスハックル等で釣っているが、一番しっくり行くのはテンカラ毛鉤(中でもパリッっとしたハックルを巻いたタイプ)かも知れない。因みにタックルは渓魚と全く同じでよい。
|