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 高島鴨川 
 琵琶湖に流れ込む河川で一番最初に竿を出したのはこの高島鴨川だろう。
 1980年代半ば、当時の釣り仲間が釣り新聞か何かを見て「いっぺん・・行ってみようや!」と言い出した為、余り気乗りはしなかったが、GWの天増川野宿釣りの一日をこの高島鴨川に充てた。
 湖西道路を近江高島で県道296号線で山側に向かい、「拝戸」と言うところを越えて暫く行くと川沿いの道となり、「富坂」に反れる道の橋の手前が漁協の組合長さんのお宅で魚券が買えた。
 この辺りから上流の「黒谷」まで、所々を釣り上がった結果、当時貧果に喘ぐ我々としては虹鱒・あまご、それにイワナまで釣れて非常に楽しめた上に、初めての花崗岩の渓谷でスッカリ気に入ったこともあって、その年はGW以降暫くこの「高島鴨川」に通う羽目になった。
 しかし、やはり段々と魚影は薄くなる。やがて「ここに行きたい!」と言い出した釣り仲間が「あそこはアカン!」と言い出し、その後、姉川と高時川に付き合った後、漸く足羽川に辿り着き、『足羽通い』が始まってからスッカリ忘れられた渓谷になってしまった。
 その後・・月日が流れ、鈴鹿の愛知川を釣る様になってから急にここを思い出し、2002年の5月・・・久しぶりに・・と訪れてみた所、入渓前のリバーウォッチング段階で余りの水量の少なさに愕然としてしまった。
 渇水気味であったとしても、流れのところどころにある平水の痕跡を見受ける限り、記憶にあった花崗岩の渓谷より一回り以上小さく枯れた流れ映った。
 「こんなに小さな流れやったっけ?」・・・と言うのが正直な感想で、結局竿を出さずに、即刻天増川を目指してしまった。
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 ・・と言うことで上記は2002年5月、リバーウォッチングを最後にこの渓から足が遠のいた状況での回想記である。
 そして2009年6月末日の夏日に気紛れで訪れて竿を出す羽目になったが、正直・・夏日にはキツイ渓であった。
 当日は平水マイナス十数センチと言う状況だったが、20年前のイメージからすれば、水量はかなり減ったのではなかろうか?
 「拝戸」から県道296号線を走ると川沿いとなり、この辺りは水量も多く比較的釣り易いと感じた。
 程なく、「富坂口」のバス停で右に反れる道がある。そこに橋があって、手前のお宅で魚券を売っている。
 「富坂口」のバス停を通過し県道296号線を更に走ると右手に漁協の小屋があるが、何時まで開けておられるのかはわからない。
 そこを越えると川は暫く道から離れてしまう・・やがて「鹿ヶ瀬」辺りで「ガリバー青少年旅行村」への道しるべを無視して県道沿いを詰めると右手の川を挟んだ向こう岸に「松尾神社」の鳥居が見え、程なく「黒谷」の橋を渡り本流は県道から離れていく・・
 「黒谷」の橋を渡って直ぐに左折し、本流沿いへと向うと「黒谷公民館前」を通過し、集落の登り坂を上がる道となる。
 そして堰堤を越えた辺りの右手にこの地区の魚券売り場がある。(2009年はここで魚券を購入した。)
 「黒谷」から上流は天然イワナが釣れると聞くが、堰堤が連続する流れで未だ入ったことはない。
 川沿いの道もこの「黒谷」の直ぐ上で[電流柵]によって封じられており、渓沿いを徒歩で上がるしかなさそうだった。
 私が入る釣り場としては、下手で川沿いに県道が走る「富坂口」辺りから「黒谷」までで、渓相は写真にある様に、[田圃沿いに葦が絡む花崗岩の里川]であり、所々に堰堤もあるが、低いものは魚道が設けられており越えるのに苦労はない。
 確かに所々護岸が施されて入る為、入渓点は限られるが降りてしまえば落差も殆どなく、非常に歩き易い初歩的なドライフライ向きの渓と言えるだろう。
 魚はその昔、三色(イワナ・あまご・ニジマス)釣れて、2009年はイワナこそ御目文字できなかったが、その他は辛うじて魚の顔を拝めたので、今でも変わらないと考えている。
 釣期はやはり4月の解禁からGW過ぎまでが賢明だと思われる。どれだけ釣り人が入られるのかは解っていないが、少なくとも5月一杯と考えるのが妥当と察する。
 2009年は6月最終日の土曜・・夏日もいいところで相当に厳しかった。まあ、カワムツで良いならば折り紙つきでお勧めするが(笑)、雑魚を著しく嫌う方は回避なさるのが無難であろう。

最終釣行:2009年6月

・釣行目的/理由/魅力 明るく開けた小渓流の里川で楽しむドライフライ・フィッシング・・・
・狙う魚と釣れる魚 あまごとイワナ、それにニジマスの三色・・時期を逸すればカワムツ天国・・
・候補に挙がる時期  4月解禁~5月一杯・・・6月ともなれば拾うのは至難の業かもしれない。
・釣れる魚の質/型/数 アベレージ17センチ前後?・・花崗岩に棲む淡い面持ちのあまごが釣れる。・・ニジマスは昔から若干大きめ・・・
・釣場の水温/水量/水質 余り気にしたことはないが、花崗岩の流れとしては若干澄みが悪い様な気もする。
沢蟹も多く綺麗な水には違いないが・・
・お気に入りの毛鉤等 ドライフライ各種、葦が絡めばライトケイヒル・・花崗岩がゴロゴロしていれば陸生・・全域でカディスパターン・・
・釣場の景観と雰囲気 葦が絡む花崗岩の流れ、堰堤もあるが非常に歩きやすい渓・・・初心者単独でも安心できる。
・立込遡行の難易度等 何処からでも入渓できそうだが、案外少ない。但し、現場で探せばそれなりに見つかると思われる。
・アクセスと駐車スペース等 県道沿いに寄り添ったり離れたりの流れ・・・駐車スペースは農道もあり注意が必要!
・出逢う釣師の皆さん よくわかっていないが、フライフィッシャーは少なめと察する。。

bacoon's favorite 釣場(渓相★★★★☆・魚影★★☆☆☆) 釣魚(サイズ★★☆☆☆・美しさ★★★☆☆) 


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