「あっ!・・・こんなんまだ残ってるやん!」
なんとも阿漕な毛鉤がボックスの片隅から出てきたのでこの際ここに載せておくことにした。
カゲロウのライズハントをやっていると、ある段階からサッパリで全ての毛鉤が無視されることがあった。
サイズ云々ではなく、どう見ても『ハックル』が見切られている様に思えてならない。
ところがCDCが未だ一般的でなかった時代でもあり、試すにはこの毛鉤しか選択肢がなかった。
ノーハックル・サイドワインダー・・正に刺客とも言うべきネーミングとスタイリングに一目惚れしてトライしたところまではよかったが・・・
この毛鉤を10個巻いたとしよう・・ノーハックル・サイドワインダーと呼べるのは1個か2個できればマシな方である。
殆どの場合、2~3個ノーハックル・チョットユガンダー(チョィ歪み)となり、後は使用にも耐えないノーハックル・メッチャイガンダー(滅茶歪み)を量産して奈落の底に突き落とされてしまう。
「せっしょうでっせぇ~・・こんな毛鉤紹介したらアカンし!・・・ホンマ!!」・・・と愚痴って見てもしょうがない。
それでもグッと歯を食い縛り我慢して2個程できたサイドワインダーを渓に持ち出し満を持して投じたとしよう。
そこでフーディングレーンに乗れば良いが概ね外れてるのは毎度お決まりのパターンである。
・・・で、・・・どうなるか?・・・・当然雑魚の餌食・・・2度と使えず一巻の終わりと言うパターンが待ち構えている。
こうなると釣り場で発狂寸前精神錯乱状態に陥ってロクな事はない。私にとっては何とも阿漕な毛鉤であった。
しかし、それなりに効果があることは事実でタイングの技量がお有りの方はハックルフライがトコトン見切られた場合に独断場を得た状況になっていたのかもしれない。
・・・この「なっていた」と言う表現はCDCが出回る前を想定しての事で、今現在は私もこんな阿漕な毛鉤とは縁を切り、CDCにサッサと乗り換えている。
従って、写真の映る毛鉤はその時の残品・・ウイングの幅が小さめに出来上がってしまった『ノーハックル・チョットユガンダー』である。
もうこの先、誰に頼まれ様が絶対に巻かない!・・・と言うか、今巻いたら全て『ノーハックル・メッチャイガンダー』になることは確実である。 |