コイツが見えなくなったら、後は水飛沫や音を頼りに合わすしかない。
ウェットを用いるまでのイブニングライズの釣りでは最後は必ずこの毛鉤に頼っていた。
私と同年代でフライ歴が20年を超える方なら、多かれ少なかれこの毛鉤を意識したご経験があろうかと察する。
しかし、この毛鉤・・・釣れるか?と問われれば無条件で「ハイ」とは言えない。やはり釣り人側の事情である視認性と浮力を重視した毛鉤であることは否めない。
日中の叩き上がりで投じたら、本流のガンガン瀬以外では論外に見えたのは私だけだろうか?リーダーは3Xより細くなると手に負えず、昨今の軟調タックルではまず使用できない気がする。
歳月を重ねるにつれてイブニングまで気力が持たなくなってきており、復刻の可能性は極めて薄いと言えるが、こんな毛鉤を使っていたと言う記念の意味でデスクのフライボックスに仕舞い込まれている。 |