「なんやこれ?汚れとんか?・・不良品??」
通販で購入した白のフロスがくすんでシミが出た色合いに見える。確かめる為に納品リストに目を通すと、私が誤ってピンクを発注していたらしい。
「どないすんねん?(笑)・・ピンクって・・こんなん使わんし!」
しかし、これも何かの縁と諦めて、コイツで巻ける毛鉤を探してみた。
「ピンク・レディーなんかあったりして(笑)・・って・・あるし!」
試しに巻いては見たものの、どぉ~見ても取って着けた様な毛鉤にしか見えず、釣れる以前に使う気にもならなかった。
結局、このピンクのフロスは使う宛のないマテリアルとして放置され、忘れられた存在となっていた。
ウィックハムズ・ファンシー・・・ウェットフライを嗜まれる方ならそれなりに有名でご存じの毛鉤であると察する。私も漏れなく巻いて使用していた。
しかし、この上なくダンケルドに惚れ込んでいるにもかかわらず、キング・オブ・ウォータース同様、このボディーハックルの毛鉤は私にとって今一つの状況である。
余りにも腑に落ちないので、気休めにコイツのバリエーションでしっくり行くものがないか?・・とパターンブックやあちこちのサイトで調査を始めたところ、漸く見つけたのがこのピンク・ウィックハムだった。
「ハァ~?・・なんでこの毛鉤にわざわざピンク使うねん?・・わからんし!」・・と、理解に苦しみながらも、たまたま購入していたが為に、件のフロスでボディーをピンクにしたピンク・ウィックハムを巻いて試して見た。
結果は・・・若干と言う表現に至るか否か微妙なものの、心持ではあるがマシな気がしている。
更に、釣り場でウィックハムを結ぶ時になると、本家ウィックハムズ・ファンシーを差し置いて、このピンク・ウィックハムに自然と手が出る様になっていて、どうも潜在的にこの毛鉤に惹かれている様な気がする。
確かに今尚半信半疑なところもあるが、長年の経験で「自然と手が出る毛鉤を優先させる」のが功を奏する様な気がして、今現在ではこのピンクのフロスがなくなるまで・・ウィックハムはこのピンク・ウィックハムで通して見る事にした。
これも何かの縁と言うか因果あっての成り行きなのかもしれないが、このフロスが無くなる頃にはウィックハムの扱い方を何とか会得したいと願っている。
「そやけど・・なんでわざわざウィックハムにピンクを起用したんや?」
当然、今でも全く解せない状況には変わりないが・・・もしかしたら、この辺りにこの毛鉤を扱うヒントが隠されているのかもしれない。・・って、甘いんやろなぁ~・・
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