私にとって、一番浪費の源となった道具はロッドやリールではなく、このタイングツールとマテリアルでした。
未経験者の立場からするとそれぞれの道具にはそれぞれの目的があり、全部そろえないと毛鉤が作れないと誤解していたからです。
当時の入門書はこの辺りが極めて難解で不親切であったと考えます。
実際、タイングをはじめる上では・・
「絶対必要になる物とそうでないものがある。」・・事を踏まえ、
「巻きたい毛鉤に応じて買い足して行けば、後悔しない」・・と思います。
まずは重要なもの(入門者が巻くと想定される毛鉤を前提)から列挙します。
当然ツールに限定し、マテリアルは除きます。
1)絶対必要となるもの
・バイス
・ボビンホルダー
・ポドキン(ニードル+ハーフヒッチャー)
・シーザス(ハサミ)
・ボビンスレッダー
・・・・の4点です。
2)ほぼ必要になってくるもの
・ハックルプライヤー
・ヘアースタッカー
・・・・の2点です。
あとはピンセットぐらいでしょうか・・・・
「ドライフライやバスバグは巻かない!」と断言される方なら、特に必要にはなりませんが、少なくともハックルプライヤーは必需品と考えて置くのが無難です。
正直、書いていて虚しくなります。私が初めてタイングに取り組んだ日を思い起こすと、たった上記6点で殆どの毛鉤が巻けてしまうなど、想像すらできない状況でした。
上記に加え、ウィップフィニッシャー・ハーフヒッチャー(各サイズ)・ハックルゲージ・フロスボビンホルダー・ハックルガード(イングリッシュ)・ハックルガード(アメリカン)・ウイングゲージ・ウイングカッター・ウイングバーナー・ダビングツイスター・等々・・・しかも、フックの大小やカーブやストレート等々、それぞれ複数個準備しました。
浪費も甚だしくこの中で今現在使用するのは、複数個あるウィップフィニッシャーの内の1個のみ、時々用いるのがウイングゲージ(ウェットフライ)とダビングツイスターぐらいです。後は全て無用の長物となっております。
とにかく・・・
「最初からあれこれ買いそろえないこと」・・・でしょう。
タイング経験者の方であれば異論もあろうかと考えますが、すくなくとも上記絶対品目4点(+2点)があれば殆どの毛鉤は巻くことができます。
「自分は不器用でとても釣れる様な毛鉤が巻けそうにない」と思われた方・・上記の便利なツール6点を用いれば、「箸を使える方なら絶対に巻くことができる」と考えます。
是非トライしてみて下さい。
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