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   釣り場に持ち出す毛鉤   

 何とかマテリアルを購入して毛鉤を巻き、釣り場に持ち出して釣りを開始します。その前に毛鉤を結ぶ段階で概ね以下のケースに分かれると思われます。
  1)躊躇なく結ぶ毛鉤が決まる方
  2)どちらにしようか迷われる方
  3)どれにしようか迷われる方

 あれこれ講釈並べても無駄ですので結論を示します。
 
「意味なく毛鉤を豊富に持つと、迷いを招いて裏目に出る」
 ・・・と思っておいて、ほぼ間違いありません。
 私自身の力量やこれまでの経験を考えると、とても偉そうな事を書けたものではないですが・・・
 
「使い方のわからない毛鉤を多く持ち込んでも、毛鉤からは助けてくれない」
 ・・・と考えるのが無難です。例え使い方が分かる毛鉤が皆無の場合でも

 「偶発的確率で釣果を望むにせよ、迷わない様に選択肢を持たないこと」

 
・・・の方が功を奏すると思われます。

 
上記三つのケースにて、1)か少なくとも2)の二択程度の選択範囲ならば問題ないでしょうが、3)の場合は注意が必要です。
 言いかえれば、豊富に毛鉤を持ち込んでも自分なりの使い方を弁えている場合は、状況を察知して1)か2)程度にとどまり、殆ど3)に至ることはないと察します。

 例えば私も「使い方のわからない毛鉤」を試すことがあります。
 しかし、その様な毛鉤を使用する際は、まず釣れないことも覚悟の上でその毛鉤の特性を把握することに専念してます。釣果を期待してくじ引きの様な想いで結ぶことはありません。くじを引くならどれにするかを迷うかもしれませんが、「コレを試す」と使い方のわかっていない毛鉤を選ぶのですから、迷いはありません。
 これらの「迷い」は、これも趣味の範囲で行う事であれば一つの「趣き」と捉えて受け入れる広い心持ちの考え方もあるでしょうが、やはり充実感を得る為には無駄なものとして排除する考え方に賛同せざるを得ないと思います。

 釣り場で生じる「迷い」は毛鉤の選定だけに留まらず、今現在釣りをしている場所や時間帯、絞り込んだポイントやスポットなど・・毛鉤の選定以上に重要なファクターが多く待ち構えます。
 従って、毛鉤だけに頼ってくじ引きの様にあれこれ試すのではなく・・
 
「ひとつの毛鉤を信じて想いを託し、使い方を感じ取る様な気持ちを持つこと」
 ・・・が非常に重要です。
 こうすればその内に、使い方の分かる毛鉤が皆無の状態からスタートしても、フライボックスを開けた途端に
自然と手が伸びる毛鉤が現れます。
 
それこそが巷で言う「パイロットフライ」として、ご自分が選定したフライであると言えるでしょう。

  

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