最初の毛鉤を巻いたら、異なる毛鉤にも挑戦してみたくなります。すると、またマテリアルを購入することになります。
このマテリアルの目利きに関しては巷で取り沙汰される内容を鵜呑みにするしか手立てがないと考えます。しかしながら、正直これは実際に経験するのと鵜呑みにして理解するのとでは本質的な理解に隔たりがある様な気がします。
加えて昨今は以前と比較すればかなり安定した品質になっている様に見受けます。従ってここでその辺りに触れるのは割愛し、もう少し違った観点でマテリアルを捉えてみます。
前項のハックルでも少し触れましたが・・・
マテリアルには・・
「多くの毛鉤に使用できるものと特定の毛鉤にしか使用しないもの」
「広範囲で使用できるものと局部的にしか使用しないもの」
「最小購入単位で数個しか巻けないものと数百個巻けるもの」
・・・と、千差万別です。
つまり、マテリアルを購入する際は・・
「かなり長期的に見て判断しないと、概して割高に感じる傾向にある」
・・と思われます。
仮に、フライフィッシング:餌釣り:ルアーフィッシング において、それぞれコスト面で・・
フライの毛鉤=餌釣りの(餌+釣鉤)=ルアー(フック含む)・・が成立するか?
を考えた場合、比較する釣りにも依存しますが、私はフライの毛鉤は決して高く付かないと思ってます。例えば私の場合、これまでの経歴でこの式に当てはめると・・・
フライの毛鉤<投げ釣りの(餌+釣鉤)<<ルアー(フック含む)・・・となり、
確実にフライは安いと考えてます。
毛鉤を巻くには金が掛ると言われる方、そんなに掛らないとおっしゃる方・・それぞれですが、この辺り・・よくよく観察して見ると、概ね(概ねですよ!)・・・
「タイングの日が浅い方は金が掛ると言われ、
年数を重ねるにつれ金が掛らないと思われる傾向にある」
・・様な気がします。
考えてみれば当然かもしれません。日が浅ければタイングツールに始まって、何を巻くにも新しいマテリアルの購入が付いて回ります。ところが年数を積むに従い、過去に購入済みのマテリアルで毛鉤を巻くことができます。
つまり・・
「最初はどうしても出費が伴うが、
ある程度整えばそれほど出費は嵩まないと言うもの」
・・・そんな気がします。。
ですから・・
「安いからと多量に買い込まず、
購入単位でどの程度の量が巻けるかを考えるのが重要!」です。
特に購入単価が数百円前後の場合、とりあえずと言う軽い気持ちになりますが・・
「とりあえずのマテリアルは使われない。」
・・・と考えて殆ど間違いありません。
結局、マテリアルを買い求めると言うことは、最小購入単位で買い求めても・・
「餌釣りで言えば、向こう何年分かの[餌]をまとめて購入してしまうこと」
・・になってしまいます。
これを十二分に頭に入れ、毛鉤1個単位で・・・
「高価なマテリアルは買い直すことがない様にしっかり吟味して奮発」・・し、
「安価なマテリアルは量をしっかり把握して買い過ぎないこと」
・・・これが出費を抑えるコツかもしれません。
ダビング材を色とりどり買い求めるのも楽しいです。しかし、下手すれば3色も買うと人によっては生涯分と言う状況にもなりかねません。まずは1色購入してそれで何個巻けるかを勘案してからでも遅くはありません。
この辺りをしっかり考えながら少しずつ揃えて行く事をお勧め致します。
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