ルアーでバス釣りをしていた頃、腹立たしいぐらい何ともならないバス達が居た。
流れ藻やゴミの脇、インレットの岩の脇、護岸の日蔭、立杭の脇、桟橋の脇・・必ず目に飛び込んでくる「見えバス」である。
最初は大きな期待を抱いてルアーを投じるもサッパリ無視されて話にならない。
やがてこの「見えバス」は活性も低く釣れない連中と考える様になってルアー時代は相手にしない(元々されてない)魚だった。
フライを始めて試しにハード・ポッパーを投じると若干意識する様だがフックアップには至らず、やはりコイツは何をやっても釣れない魚と考えていた。
ある日、夜明けとともにポッピングを開始したがサッパリ出ない・・イライラしてきてあちこちを観察してみるとやたら浮遊物が多く、しかも辺り一面「見えバス」だらけである。
こうなるとコイツ等を狙うしかなくヘアバグを投じて見た。見に来る奴も居るがやはり銜えるまでには至らず、しかも動かすと見切る魚が多い・・・・・・
そこで、半信半疑でマドラー・ミノーを投じて見ると、スゥ~と近寄り、【パクッ】と銜えた。
「エッ!・・嘘!・・釣れたやん!・・・なんや!・・ドライの釣りやりゃエエんや!」・・こうなると鱒釣りの基本でもある定位魚のライズハンティングと同じである。 #12のエルクヘアカディスや#10のマドラーセッジでも簡単に釣れてその日は楽しい釣りとなった。
この時、特に良かったのが#8のマドラー・ミノーでここからバスに的を絞って発展したのがこのマラブー・マドラーである。
今現在、バスのサイトフィッシングとなればこのフライしか想定しておらず、ダメな日もあるがトコトン外した経験はない。
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