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 <フェザーウイング>
アレキサンドラ(ジャングル・アレキサンドラ)
Alexandra
<<  何時かは、歓喜を期待して・・・沈黙を続ける一匹狼・・   >>

 「どぉっへぇ~・・・なんじゃこりゃ?」・・と、言うのが最初にこの毛鉤を見た時の感想である。
 おおよそドライフライでも同じかもしれないが、その毛鉤を用いる前に視覚が与える第一印象は直後の釣果をかなり左右する。懐疑心を抱いて巻かれたフライはやはり結果が芳しくなく、期待を抱いて巻かれたフライはそれなりに何とか結果を出してくる。
 但し、確かに予想外も頻繁に起こり、その度に落胆と歓喜をもたらしてくれる。これもフライフィッシングの楽しみの一つでもあり、ドライフライではそれなりに楽しませて頂いた。
 ところがウェットフライとなればこの第一印象が与える影響が非常に重要である反面、予想外がもたらす結果もドライフライの比ではない。
 当然この毛鉤も大きな懐疑心を抱いて巻かれたこともあり、予想通りサッパリだった。
 「やっぱり・・どぉ~見てもアカンやろぉ・・アレキサンダー大王さん・・そやけど、これで釣れたっちゅぅ~記事読んだことあるしなぁ~・・」・・と思うが、良く目で見ても岩肌から剥がれ落ちた苔であり、冷静に見ればゴミを通り越して異物に見える。最初に数個巻いたが、その後もこの毛鉤はフライボックスの裏蓋の苔となり、忘れた様な日々が続いた。
 ある夏の暑い日、堰堤の脇でシェルバック・ビートルに良型のイワナが浮上し、今一歩で喰わなかった事があった。
 時間差を置いて攻めるもドライではダメ、已む無くウェットに切り替え、最後の手段とダンケルドを投じても不発・・・「アカンなぁ~」・・とダンケルドを手繰り寄せ、ティペットを切ってフライボックスに仕舞い込み、リールでラインを巻き上げ様とした時、フライボックスにコビリ付いていたアレキサンドラが足元に落ちた。
 「・・?・アレキサンダー大王さん、脱走は許しまへんでぇ~・・試しに行っときまっか?」とティペットに結んで投じるも何時もの結果・・・
 半ばヤケクソに堰堤に落ち込む水流にブチ込んで汗を拭き、リールを巻いたその瞬間・・「・・?(来よった)」・・と思うも束の間、大きなイワナが水面直下でモンドリ打って暴れ、吹っ切れた様に軽くなった。
 「うっそぉ~・・喰うとったやんけ!」・・と、毛鉤を手繰りよせる・・(俺を使うならもっと気合いを入れて真面目にやれ!)・・と喝を入れられてしまった。
 これがこの毛鉤の唯一の結果で、その後も沈黙を続けているが、テレストリアルを意識した一発勝負の沈める毛鉤として、何時か歓喜をもたらしてくれると信じている。

 2009年4月現在
巻く時の留意点 ピーコック・ソードはストローク毎切り落としてフェザーの反りを整えて巻いてからカットする。
#8はテールにソードを交え、リブをあしらってアイにジャングルコックを施す『ジャングル・アレキサンドラ』にしている。
使う時の留意点 わからない!・・・けど、今度は気合を入れて釣れると信じて使いたい。
使用フック(サイズ) #10(アレキサンドラ) #8(ジャングル・アレキサンドラ) TMC3769/MARUTO w57SH
使用マテリアル <アレキサンドラ>
①スレッド8/0(ブラック) ②テール=ダック・クイル(レッド)
③ボディー=フラット・ティンセル(シルバー) ④ハックル=ブラック
⑤ウイング=ピーコック・ソード ⑥サイド=ダック・クイル(レッド)
⑦バーニッシュ=ブラック
bacoon’s favorite リードフライ☆☆☆☆☆   ドロッパー☆☆☆☆☆   一本勝負★☆☆☆☆

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