「紫の・・」と言う形容詞はフライに限らず、全てにおいて何処となく特別である様な気がしてならない。
こう思うと・・パターンブックを捲りながら紫の色調を持つ毛鉤探しが始まった。
「紫・紫・紫・・(パープルやな)・・パープル・・パー・・あるやん!やっぱし!・・・スナイプ&パープルやて・・どんな毛鉤や?」・・と胸に期待を膨らませて登載ページを紐解くと・・・
「・・・・・」・・・余りに期待外れの姿形に愕然として声が出なかった。
「何で紫使こぉとんのにこんな珍奇なんや!」
・・・と、却下して再び探し始めるも、これと言うものが見つからない。
「紫って・・合わんのかぁ~??」
漸くソフトハックルを経てフェザーやクイルウイングに手を染め始めた段階にも関わらず、ものは試しにこのソフトハックルを巻いて使ってみることにした。
結果は??・・確かに・・良く釣れる毛鉤である。
非常によく釣れる毛鉤であることは認めるが、釣れなくても良い魚まで惹きつけてしまう。
そう・・・鯉科の雑魚ドモには人気抜群で、子供番組のオープニングで幼児が「ワァ~・・」と集まるが如く、雑魚ドモが一目散に飛びついてくる「体操のお兄さん」の様な毛鉤で、操る釣り人からすればたまったものではない。
振り返ると雑魚天国の渓で試すことが多かった事もこの様な印象を与える要因であろうが、他の毛鉤と比較すると、やはり雑魚の人気者と言えるだろう。
当然この傾向からして、ケタバスにも持って来いであるが、とにかく何度諭して試みてもコイツは頭が悪いのか鱒類と雑魚の見分けができず、毎度「体操のお兄さん」路線を爆走している。
毛鉤に頭脳がある訳もなく、諭すなど出来る訳もなく、私が使い方を誤って居るに過ぎないと考えてはいるが、現時点では閉口せざるを得ない状況にあり、それでもこの様にココに掲載している背景には、どこかでこの「紫」に何某かを期待しているところがあるからだと思われる。
しかし、雑魚相手にこの毛鉤巻くのも・・ホンマ・・たまらんし! |