フライリールは大雑把に捉えれば大差なく、拘れば個々に差があるとは思われるが、雑駁に言えばやはり【糸巻き】の一言で片付けられてしまうのかもしれない。
そんなフライリールの中で私が重視するファクターは、ロッドに装着した時に定まる「重心を支配する役割」である。
アンペックス・フット・・・ロッドに装着した際にリール本体がティップ側に傾いていて、理想的な位置に重心を引き込んで絶妙なタックルバランスを生み出してくれる。
このフットを採用したAMPEX SKシリーズは初めて目にした時から気になって仕方がなかった。
そして、このAMPEX SK SHALLOWの存在を知って、遂に購入に踏み切った。
結果としては、なかなか発想がユニークで昨今軽量化が進むカーボンロッドに対しては効果ありと考える。
メーカーさんのライン指定はDT#4であるが、3Mのシュープリーム2(今はプロフェッショナル?)であれば問題ないものの、ウルトラ(今はスープラ?)辺りの若干長めは厳しいかもしれない。
しかし、私の場合・・#4ラインのロッド群でこのリールの効果に救われたのは残念ながら一本だけだった。
このリール・・・径の割には軽量化が図られていて100gそこそこと軽い・・・加えて重心偏移のアンペックス・フット・・・正直、私のロッド群には少々軽くなり過ぎたと言えよう。
但し、巷を賑わすハイエンドモデルのロッドは日々軽量化が進んでいる様なので、この辺りにはしっかりマッチするのでは?と察する。
今現在、私の手元ではDT#3のミッド・アーバーとして30ヤードクラスの長めのラインを格納するのに役立っている程度かもしれない。
しかし、やはりDT#4で上手い具合に軽くロッドにセットできるリールはそうそう無いと見ている為、何時かはコイツに助けられる様な気もしている。
作りに関しては「アルミ削りましたぁ~・・」と言わんがばかりの無垢丸出しで小傷に対しては滅法弱い様な印象があり、精度においてもそれなりに認めるところもあるが、マリエットやカンタータと比較すれば少々及ばないと感じている。
特に私の様にズボラな性格はリーダーは勿論、時としてティペットまで巻き込んで放置する癖があるが、殆どの場合、巻き込んだティペットはスプールと本体の隙間から裏側に落ち込んでしまい毎回スプールを外しては解きほぐしている。マリエットやカンタータではこの様な状態にはならない。
しかし、これも大した問題ではなく・・・軽い#4リールをお探しならこのSK SHALLOW(=軽量ミッド・アーバー+アンペックス・フット)は打って付けのリールであろう。 |