マリエットCMR・・・同社のMRの存在を知ってはいたが、大枚叩くならカンタータと決めており、それから10年程はこのマリエットには興味がなかった。
しかし、MRを知った時代に特ダネとなっていた『ディスクドラグ』も、瞬く間に珍しい存在ではなくなり、エントリーモデルでも採用するものが出始めていた。
斯く言う私も、既にミッジングにまで手を染めていて、リールが単なる【糸巻き】だけでは済まぬ状況にも直面していた。
「ディスクドラグって、ホンマに軽いテンションが得られるんやろか?」・・と模索を始めて、半信半疑でCMR34を奮発したところ・・・ディスクドラグ云々以前にフライリールとして私には申し分のないリールであった。
最も気に入って居るのは、超個人的な好みの問題ではあるがアウトスプールでスプール幅が狭い(薄い)所である。
また、確かにマシンカットの割にはやや重いが、そこが殆どのカーボンロッドにベストの重心を引き出してくれる所も嬉しい・・・
更に、クリックタイプの様にスプールを外した時にムキダシになるギア部分に塗布されたマシンオイル塊がなく、スペアスプールが容易に準備できる事も気を惹くポイントとなった。
加えて、本来サイレントリールであるにも係らず、笑わせる様な安仕掛けでわざわざクリック音発生メカが装備されているところ等・・書き出すときりがない。
しかし、何よりも感心したのは非常に精巧な作りである・・そして#3ラインではこのCMR34が不動の地位を築き、その後、このCMRにリミテッドエディションが出たのをキッカケに私のメインリールがこのマリエット一色となった。
それからはスタンダード(ノーマル)・アーバーのリールと言えば、クリックのカンタータにディスクのマリエット・・・この双翼が私の釣りを支えている。
このリールもカンタータと同じく現在も販売されているところが凄い!・・昨今は大安売りで少々腹立たしいが、逆に言えば万一壊れても安く再購入できると言う嬉しい現状にあると言える。
昨今ミッド・アーバー、ラージ・アーバーが大流行りであるが、もしスタンダードで良ければ「コイツを一度試されては如何か?」・・と、お勧めしたい。
但し、注意点としては「CMR34はDT#4を巻くには無理(ラインに依存するが・・)がある!」と考えるのが無難・・・かと言ってCMR56だとDT#4には過大であることは否めない。DT#4には同類でこのリールの元祖とも言えるMR7がピッタリと言えよう・・ここだけを間違えなければ非常に精巧で強靭なリールであることは折り紙つきで、今まで使用して不満を感じたことはない。 |