さて、最初に選ぶのはロッドになります。長さは前項で基準として定めた為、残るファクターは素材と調子(アクション)ぐらいです。
「素材はカーボン、調子は殆どの場合、硬い感じのロッドが扱い易い」
・・と思います。
<素材>
当然エントリーモデルから選定されることを前提とすれば、昨今は私が始めた頃とは異なりエントリーモデルでもカーボンが主流ですので必然的にカーボンになってしまう・・・と言うのが正しいかも知れません。 但し、どういう訳か・・・
「たまたま、イメージした基準に合ったグラスのロッドが手元にあれば・・・
いちいち買い直す必要はない」
・・・と考えて問題ない範疇です。
特にA(渓流河川志向)を選択された方ならそのままお使いになっても問題ないと言えます。
但し、グラスの竿はカーボンより概して丈夫な反面、カーボンとは異なる粘った感じの柔らかさを伴いますので、はじめて暫くは若干扱いにくさが生じることを頭に入れて判断されればよいと思います。それが、次に示す調子(アクション)です。
<調子(アクション)>
これはもう端的に示せば使う方の好みです。極論すれば一概に決め切れるものではありません。
しかし、フライロッドを始めて手にされる方が最初の一匹を手にされるフィッシングを成立させる前にクリアしなければならないこと・・・ご承知の様にキャスティングです。
これだけを捉えれば、概ね硬い感じのロッドが扱い易いと思われます。
理由は簡単で適合番手のラインを乗せれば、ロッドが曲がる支点が掴みやすく最悪でも少しは飛ぶからです。
手っ取り早くフィッシングを成立させる為には最初の難関であるキャスティングをできるだけ早くパスして進む必要があります。
天性のセンスを持ちあわせておられる方なら好みで選んで問題ないでしょうが、皆がそうとは限りません。
言い換えれば、天性のセンスとは無関係に硬い感じのロッドはそれなりに釣りができる距離を出しやすいと思われます。
このあたり、ロッドのアクションに関して、巷ではファースト・ミディアム・スロー等で表現されております。
ティーパーとアクションは正確には異なると言う内容も散見されますが、こんな事は初めての方には理解できるとは思えません。
「概ね、ファーストと称されれば硬くなり、スローとなれば柔らかくなる」
・・・・と判断されて問題ない範疇と考えます。
つまりは、ファーストかミディアムファーストで選定されればキャスティングしやすいロッドを得ることになります。
パラボリックやプログレッシブと言う表現も目に飛び込んでくるかと想像しますが、最初の間はパラボリックは回避するのが無難です。
上手く出来たもので、一部を除きカーボンのエントリーモデルを選定すれば、大同小異この様な調子(アクション)のロッドになっております。
但し、例外があります。
「ロングリーダー対応とかLL仕様と謳われたロッドは概して柔らかいロッド」
・・・になってます。
これらはA(渓流河川志向)を選定された方のみが、一応は考慮すべき事柄ですが、正直アドバイスが難しく一番頭を悩ませるところでもあります。
もし、Aを選定されていても巷に溢れる情報で『ロングリーダー(ティペット)』に係る部分が余り気にならない方なら、ロングリーダー対応とかLL仕様と謳われたロッドは回避されるのが無難かもしれません。
当然、BやCを選定された方は選択すべきでないロッドと考えるのが無難です。
ここでロッドの次はリールとラインですが、その前にこの辺り・・
A(渓流河川志向)を選択された方のみを対象として次項で『ロングリーダー(ティペット)』について少し触れてみます。
BやCを選定された方は読み飛ばして頂いて差し支えありません。
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