この項目をここに乗せるか否か迷ったのも事実ですが、今現在を考えると無視できない状況にあると考えここに示してみます。 
             A(渓流河川志向)を選定された方なら、巷の情報などで『ロングリーダー(ティペット)』と言う文言を少なからず気になさると察します。 
             これついて、ここで詳しく説明しても巷の情報と被るだけですので雰囲気と意図するところは既に活字の上ではご理解頂けているものとして話を進めます。 
             もし、ここまで読まれて頭中に「?(疑問符)」が生じる方は特に気にせず無視してこの項を読み飛ばされるのが混乱せずに済むかと考えます。 
             
             つまり、この項では『ロングリーダー(ティペット)』をある程度知識として理解しておられ、ご自分がこれからはじめるスタート地点で迷っておられる方が対象となります。 
             邪魔くさいので・・・・ 
             以降 『ロングリーダー(ティペット)』 を LL と略し、 
             これを駆使する方法を選択された方を LL派 と称することにします。 
             注)選択されなかった方はこれまでどおりAとお考え下さい。 
             実際、最初はLLを無視して進まれるのが確実に容易で広くフライフィッシングを楽しめるのも事実と思われます。 
             すなわち、前記したA(渓流河川志向)、B(湖沼止水志向)、C(不特定対象向)は釣り場の規模による差異が支配的で、本来A←C→Bという様な相関を描くことができ、キャスティングも含めて基本は同じ様なものですが、LLはこの辺りから異なってくる部分もあります。 
             
             そこで、A(渓流河川志向)を選定された方が、最初からLL派でスタートされるか?それとも無視して進まれるか?につき、これまでの自分自身の拙い経験と何人かの入門者にアドバイスを行って見て、感じた傾向などに基づき、以下に列挙して見ます。 
             これも一般論ではなく私の個人的見解に過ぎません。 
             従って多分に偏見も伴う一個人の意見として絶対的でない事はご承知置きください。 
             
            < 『LL派』でのスタートがお似合いと思われる方 > 
            ①これまでの釣りのご経験でD(渓流の経験者)に該当される方 
             概ね殆どの方が私が苦労したポイントを意図も簡単にクリアして行かれます。 
             但し、強脚力にものを言わせる硬調竿愛好の渓師であれば、もしかするとLLは不向きかもしれません。 
            ②「渓流のあまごやイワナのドライフライに限定する」・・と言い切れる方 
             ココまで入門段階から明確に言い切れる方は、実際本格的にこの釣りを楽しむ様になれば、遅かれ早かれLLに傾向される様な気がします。・・であれば、ストレートにこのLLから入って行くのが、遠回りしなくて済みます。 
             但し、これまでの釣りのご経験がE(ルアー転向組)の方で、渓流釣りやヘラ釣りなど、ノベ竿の釣りが未経験の方であれば、釣りに対する知識は役に立つでしょうが、タックルを駆使する操作面では、これまでの知識や感覚までの一切を排除されるのが無難です。 
             実際最も苦労されるのがキャスティングになるでしょう(この辺りは後述します)から、とりあえずの軽い気持ちなら最初は回避されるのが無難かもしれません。 
            ③LLを駆使される大御所の著書などでフライフィッシングに興味をもたれた方 
             迷うことはありません。その大御所の力説のみを信じて進まれることです。実際この方法はよく釣れます。注意すべきはあちこちの意見に惑わされないことでしょう。 
             
             上記に該当されない方はLLを無視して進まれるのが無難です。 
             ・・と書いてしまえばそれまでですので、一応はこの辺りも以下に記載します。 
             
            < 『LL』は本格的に始めてから考えるのが無難と思われる方 > 
             注)つまりこれまでのAのままです。 
            ①将来は湖沼止水の管理釣り場にも挑戦したいとお考えの方 
             やはりLLは渓流と言うフィールドを中心として発展した釣りと考えるのが無難です。 
             フライフィッシング全般に広がりを持たせるならこれまでのAのままで進まれるのが、色々なところで応用が効きます。 
            ②キャッツキルパターンなどスタンダードフライに興味をお持ちの方 
             ライトケイヒルやクイルゴードン、強いてはロイヤルコーチマンなど、この様なフロントハックルだとLLを駆使した釣りは限界があります。むしろ無理と言っても過言ではありません。私が完全に『LL派』に転向出来ない最大の理由がここにあります。 
            ③『ハイスピード・ハイライン』等、フライキャスティングに興味がお在りの方 
             やはりキャスティングに興味をお持ちの方はどうしてもある程度の飛距離を気になされます。ロングリーダー対応・LL仕様のロッドは概して柔らかくメンディングし易い反面、距離は出しにくいと考えて下さい。 
             
             さて、この『LL派』ですが、結局何に関係するかといえば前記したタックルの選定基準(特にロッド)が若干異なります。 
             若干と言う表現は非常に微妙で、これらタックルの差によるキャスティング方法はもとより、使用する毛鉤にも制約を受ける部分があって大袈裟に言えば「一線を画す」と考えるのが無難かもしれません。 
             そこで、これまで示してきたタックル選定基準ですが・・・・ 
             「LL派で進まれる方はタックル選定基準を以下に置き直すこと」 
             <<LL派・タックル選定基準>> 
             LL・渓流河川志向:#2-3、8フィート6インチ前後(LL対応・LL仕様) 
             ・・・・が必要です。調子(アクション)においてはロングリーダー対応やLL仕様となれば、前記の如く勝手に決まってしまいます。 
             
             ココまでお読みの方で未だどちらかを決め切れない方・・・概ねF(釣り未経験者)の方であると察します。無理もないと考えます。 
             未だ迷われるなら LL など忘れて無視してAのままで進まれたら如何ですか? 
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